【初心者向け】macOS Sequoia へ Node.js をインストールする方法を紹介!

macOS Sequoia へ Node.js をインストールする方法を紹介!

記事の概要

このガイドでは、macOS Sequoia環境でNode.jsを始めるための手順やベストプラクティスを徹底的に解説します。初心者でも分かりやすいように、導入手順から実践的な使用例まで網羅しています。


今回の記事の対象者

  • macOS Sequoia を利用している開発者
  • Node.js のインストール方法を知りたい初心者
  • Homebrew や nvm を使った Node.js のバージョン管理に興味がある方


もくじ


1. Node.js とは?

Node.jsは、ブラウザ外のサーバーサイドでJavaScriptを実行するためのクロスプラットフォームのランタイム環境です。

GoogleのV8 JavaScriptエンジン(Chromeブラウザで使用されているもの)をベースに開発されており、以下の特徴があります:

  • 非同期I/O処理:ディスクやネットワークアクセスをブロックせずに並行処理が可能
  • イベント駆動アーキテクチャ:単一スレッドで効率的に多数のリクエストを処理
  • 豊富な標準ライブラリ:HTTPサーバー、ファイル処理、暗号化などが組み込まれている
  • npm ecosystem:世界最大のパッケージ管理リポジトリ(約200万件以上のパッケージ)

Node.jsは、主に以下のような用途に使われます。

カテゴリ典型的なユースケース
Web サーバExpress, Koa, NestJS など
CLI ツールYarn, Prettier, ESLint など
デスクトップアプリElectron, Tauri など
IoT / エッジホームオートメーションスクリプト、マイクロコントローラ

macOS Sequoia で Node を使う理由

  • セキュリティ:Apple Silicon搭載のMacではネイティブなパフォーマンスとセキュリティ機能が提供されます。
  • シームレスな統合:macOSのターミナルとHomebrewなどのツールとの相性が良い
  • Homebrew + nvm で プロジェクトごとに Node バージョンを切り替え 可能で、Nodeで動作する豊富なツールが利用できます。


2. Node.jsインストールの必要条件

項目理由
Xcode コマンドラインツールclangmake、SDK ヘッダーが必要。
HomebrewmacOS で最も簡単に Node とその依存パッケージをインストール。
インターネット接続GitHub・npm からパッケージを取得。

⚠️ 注意 – 社内ネットワークの場合、curlgit・HTTPS(ポート 443)が許可されているか確認してください。


3. 事前準備

Xcode Command Line Toolsのインストール(未導入時)

Node.jsをインストールする前に、開発環境として必要なツールをインストールします。

xcode-select --install

ダイアログが表示されるので「Install」をクリックし、完了まで待ちます。


Homebrew のインストール(未導入時)

HomebrewはmacOS用のパッケージ管理システムです。

/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"

Homebrew が行うこと
/opt/homebrew(Apple‑Silicon)または /usr/local/Cellar(Intel)にパッケージをインストールできるようにします。

Homwbrewインストールの詳細は、以下の記事をご覧ください。


Homebrew vs nvm:どちらを使うべきか?

Node.jsのインストール方法は、大きく以下の2つがあります。
複数のNode.jsバージョンを扱う場合はnvm、単一のバージョン環境で十分な場合はHomebrewを使うのがお薦めです。

インストール方法の比較表を記載しますので、参考にしてください。

基準Homebrewnvm
複数バージョン管理難しい(アンインストールすると全て消える)簡単(任意のバージョンを切り替え)
インストール手順シンプル(brew install node少し複雑だが一度設定すれば便利
開発環境単一バージョンで十分な場合複数プロジェクトを扱う場合
更新方法brew upgrade nodenvm install --lts && nvm alias default lts/*

導入に当たっての注意点

セキュリティに関する注意事項

  • 常にLTS版を使用:最新版は新機能を利用できますが、安定性やセキュリティ対応が遅れる場合があります。
  • 権限の問題を避けるsudo npm install -gは絶対にしないでください。グローバルインストールはnvmHOMEディレクトリ下に安全に行われます。
  • 定期的な更新brew upgrade nodeまたはnvm install --ltsでセキュリティフィックスを適用してください。


環境設定のトラブルシューティング

  • nvmが認識されない場合~/.zshrcまたは~/.bashrcに以下の行が追加されているか確認してください
export NVM_DIR="$HOME/.nvm" [ -s "$NVM_DIR/nvm.sh" ] && \. "$NVM_DIR/nvm.sh"
  • PATHの問題:ターミナルでecho $PATHを実行し、Node.jsのインストールパスが含まれているか確認してください
  • macOS Sequoiaのセキュリティ設定:App Store外のアプリを実行する場合は、「システム設定」>「セキュリティとプライバシー」で許可を与えてください


4. Node.jsのインストール(Homebrew版)

単独のNode.jsバージョンを利用する場合は、Homebrewから直接インストールするのが便利です。

# LTS(Long-Term Support)版をインストール(安定性重視)
brew install node@24

# インストール確認(バージョン情報が表示される)
node -v  # v24.x.xが表示されるはず
npm -v   # 付属のパッケージ管理ツールnpmのバージョン

実際の実行結果を以下に示します。(2025/08/31時点)

xxx ~ % node -v
v24.7.0
xxx ~ % npm -v
11.5.1


Node.jsをHomebrewで最新版にアップデートする方法は、以下の通りです。

# Node.jsを最新LTS版に更新
brew upgrade node

# 全てのHomebrew管理パッケージを更新
brew update && brew upgrade

Homebrew管理パッケージの更新と、Node.jsアップデートの実行結果を以下に示します。既に、最新版の場合は、以下のメッセージが表示されます。(2025/08/31時点)

xxx ~ % brew update
==> **Updating Homebrew...**
Already up-to-date.
xxx ~ % brew upgrade node
Warning: node 24.7.0 already installed


5. nvm(Node Version Manager)のインストール

複数のNode.jsバージョンを切り替える必要がある場合は、nvmを使用するのが便利です。

# cURLを使ってnvmをインストール
curl -o- https://raw.githubusercontent.com/nvm-sh/nvm/v0.40.3/install.sh | bash

シェルの環境変数を再読み込みします。

# インストール後、ターミナルを再起動または設定を読み込む
source ~/.zshrc  # zshユーザーの場合
# source ~/.bashrc  # bashユーザーの場合


6. nvm を使った Node.js のインストール

# 利用可能なNode.jsバージョンを表示
nvm ls-remote

# LTS版(v22)をインストール
nvm install 22

# 最新版(v24)をインストール
nvm install 24

# 使用するNode.jsバージョンを切り替え
nvm use 22  # LTS版に切り替え

# デフォルトのNode.jsバージョンを設定(ターミナル起動時に自動的に使用)
nvm alias default 22

確認コマンド:

node -v   # 例: v22.7.0
npm -v    # 例: 10.2.3

nvmの便利機能

  • .nvmrcファイルをプロジェクトディレクトリに配置すると、cdした時点で自動的に対応バージョンが選択されます。
  • nvm lsでインストール済みのバージョン一覧を表示できます。
  • nvm uninstall 18で不要なバージョンを削除できます。


よく使うコマンド

これらのコマンドは、nvmを使ったNode.jsのパッケージ管理で利用します。それぞれのコマンドの役割を把握しておきましょう。

コマンド役割
nvm install <バージョン>指定した Node バージョンをインストール
nvm use <バージョン>現在のシェルでそのバージョンを使用
nvm lsインストール済みの Node バージョン一覧
nvm alias default <バージョン>新しいシェルでデフォルトに設定

7. プロジェクト別 Node バージョンの固定

プロジェクトルートに 以下の内容で.nvmrc ファイルを作成します。

最新のLTSを使う場合:

lts/*

または具体的なバージョンを指定する場合:

22.7.0

次に実行します。

nvm use   # .nvmrc を自動で読み込む

ポイント
各プロジェクトがビルド・テストに使用した Node バージョンを固定でき、works‑on‑my‑machine ` (自分の環境でしか動かない!)の問題が防げます。


8. Node.jsグローバルパッケージのインストール

Node が準備できたら npm でグローバルパッケージをインストールします。

npm i -g yarn    # 例:Yarn パッケージマネージャ
npm i -g eslint  # Lint ツール

ベストプラクティス – グローバルインストールは最小限に。代わりに npx やプロジェクト内の node_modules/.bin を使うと良いです。


9. Node.js関連ツールの比較

Homebrewnvm はとても便利で人気がありますが、他にも同じような役割を持つツールがいくつかあります。
以下の表に「代替ツール」を示します。

ツール用途選ぶべきケース
n(Node binary manager)Node.jsのバージョンを切り替えるためのシンプルなツール。nvmよりもさらにシンプルにNode.jsのバージョンを管理したいとき。
asdf(マルチランゲージバージョン管理)Node.jsだけでなく、PythonやRubyなど複数のプログラミング言語のバージョンを一元的に管理するツール。複数のプログラミング言語を使用するプロジェクトを扱うチームや、複数の言語のバージョン管理を一元化したい場合。
Volta(JavaScript ツールチェーン管理)Node.js、npm、Yarn、pnpmといったJavaScript関連ツールチェーンをプロジェクトごとに管理し、自動的に適切なバージョンを適用するツール。プロジェクト間でツールチェーンのバージョンを統一し、開発環境のセットアップを簡素化したい場合。
YarnFacebookが開発した高速なパッケージ管理ツール。依存関係の解決が高速で、ロックファイル(yarn.lock)による再現性が高い。依存関係の管理を高速化し、プロジェクトの再現性を高めたい場合。特に大規模プロジェクトで有効。
pnpmパフォーマンスとディスク効率に重点を置いたパッケージ管理ツール。依存関係を共有することでディスク使用量を減らす。ディスク容量を節約し、インストール時間を短縮したい場合。モノレポ環境での利用にも適している。


10. macOS Sequoia でよく起きる問題と対策

エラーメッセージ原因解決方法
command not found: nodeNode.jsがインストールされていないかPATHが設定されていないHomebrewまたはnvmを使ってインストールし直す
npm ERR! code EACCES権限エラー(sudoを使っていないにもかかわらず)グローバルインストールは避け、プロジェクト内でnpm installを使用
nvm: command not foundnvmの設定ファイルが読み込まれていないsource ~/.zshrcを実行し、~/.zshrcにnvmの設定があるか確認
gyp ERR! stack Error: Can't find Python executable "python"Node.jsのネイティブアドオンをインストールするためにPythonが必要brew install pythonでPythonをインストール


11. サンプルプロジェクト構成

# 新規プロジェクト作成
mkdir my-node-app && cd my-node-app

# git 初期化(任意)
git init

# .nvmrc に LTS バージョンを設定
echo "lts/*" > .nvmrc

# 依存パッケージをインストール
npm init -y          # または pnpm init
npm install express  # 例: Express

# サーバ起動
node index.js

Tippackage.jsonstart スクリプトを追加すると便利です。
"scripts": { "start": "node index.js" }
その後 npm start で起動。


12. nvmのアップグレード&アンインストール

nvmのアップグレード

git` を使って手動でアップグレードする場合(git v1.7.10+が必要):

  1. $NVM_DIR に移動します。
  2. 最新の変更をプルします。
  3. 最新バージョンをチェックアウトします。
  4. 新しいバージョンをアクティブ化します。
(
  cd "$NVM_DIR"
  git fetch --tags origin
  git checkout `git describe --abbrev=0 --tags --match "v[0-9]*" $(git rev-list --tags --max-count=1)`
) && \. "$NVM_DIR/nvm.sh"

nvmのアンインストール

nvm` を手動で削除するには、以下を実行します。

まず、nvm unload を使ってターミナルセッションからnvmコマンドを削除し、インストールディレクトリを削除します。

$ nvm_dir="${NVM_DIR:-~/.nvm}"
$ nvm unload
$ rm -rf "$nvm_dir"

~/.zprofile`(または他のシェルリソース設定ファイル)を編集し、以下の行を削除します。

export NVM_DIR="$HOME/.nvm"
[ -s "$NVM_DIR/nvm.sh" ] && \. "$NVM_DIR/nvm.sh"&nbsp; # This loads nvm
[ -s "$NVM_DIR/bash_completion" ] && \. "$NVM_DIR/bash_completion"&nbsp; # This loads nvm bash_completion


13. 参考資料

リソース内容
Node.js DocsNode.js 公式 API リファレンス
Homebrew DocsHomebrewの高度なインストール・トラブルシューティング
nvm GitHub Reponvmのソース・Issue・PR
npm Docsnpmパッケージ公開・スクリプト
Node.js Release ScheduleNode.jaのLTS と Current の違い、廃止予定
Sequoia Release NotesmacOS 固有の変更点


14. まとめ

このガイドでは、macOS Sequoia環境でNode.jsをセットアップするための詳細な手順を解説しました。

Node.jsは現代のWeb開発において不可欠なツールで、Homebrewやnvmといったツールを利用することで、効率的に開発環境を構築できます。
特に、プロジェクトに応じてNode.jsのバージョンを管理したり、セキュリティの注意点、そしてよくありがちなトラブルシューティング方法を理解しておくことが、スムーズな開発に繋がります。

本ガイドが、あなたのNode.js開発の一助となれば幸いです。素敵なエンジニアライフを満喫してください!

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