【初心者向け】OpenJDKディストリビューション比較:ユースケース別選び方ガイド

なぜOpenJDKの選択で「迷う」のか?

Javaエコシステムは常に進化しており、適切なOpenJDKディストリビューションの選択はプロジェクトの成功に大きく影響します。
ライセンス、セキュリティ、パフォーマンスなどを考慮せずに選ぶと、後で問題が発生する可能性があります。

この記事では、OpenJDKの選定でよくある疑問や不安を解消し、プロジェクトに最適なOpenJDKを見つけるための具体的なガイドを提供します。


この記事の使い方

この記事は、OpenJDKの選定に悩むジュニアエンジニアの皆さんが、自信を持って最適なディストリビューションを選べるようになることを目指しています。

以下のステップで読み進めることで、効率的に情報を習得し、プロジェクトに最適なOpenJDKを選定できるようにサポートします。

  1. JDKの把握:
    • まずは主要なOpenJDKディストリビューションの概要と特徴を把握し、それぞれの強み・弱みを理解します。
  2. 選択フローの確認:
    • 記事冒頭の「最適なOpenJDKを選ぶための意思決定フロー」を参照し、選定プロセス全体の流れを把握します。
  3. 詳細要件の確認&フローでの選択:
    • 開発フェーズ、アプリケーションの種類、デプロイ環境、セキュリティ、ライセンス、パフォーマンスといった詳細な要件を記事の各セクションで確認し、意思決定フローに沿って最適な選択肢を絞り込みます。
  4. 利用するJDKの確定:
    • 最終的に、プロジェクトの要件に最も合致するOpenJDKディストリビューションを確定します。

各ステップを順に進めることで、あなたのプロジェクトに最適なOpenJDKを見つけるための判断基準と知識を身につけることができるでしょう。


対象読者

  • OpenJDKの選定に迷っているジュニアエンジニア
  • プロジェクトに最適なOpenJDKディストリビューションを選びたい開発者
  • OpenJDKのライセンス、サポート、パフォーマンスについて知りたい方

目次


1. OpenJDKディストリビューション主要5選:特徴と強み・弱み

OpenJDKはJavaのオープンソース実装であり、多くのベンダーが独自のディストリビューションを提供しています。これらのディストリビューションは、それぞれ異なる機能やサポートを提供しており、プロジェクトの要件に合わせて選択することが重要です。

ディストリビューション強み弱みGraalVM Native Image対応CRaC対応
Eclipse Temurin (Adoptium)広く利用されるオープンソースのOpenJDKビルド。コミュニティ主導で開発され、幅広いプラットフォームをサポート。商用サポートは別途検討が必要。コミュニティ版GraalVMと連携可能一部実験的なサポートあり
Amazon CorrettoAmazon提供のOpenJDKディストリビューション。Amazonのプロダクション環境で利用され、長期サポートとセキュリティアップデートが充実。Amazon Web Services (AWS) 環境以外での利用実績はTemurinに劣る可能性。非公式ながら利用可能なし
Red Hat OpenJDKRed Hat提供のOpenJDKディストリビューション。エンタープライズ環境での利用を想定し、商用サポートも提供。有償サポートが前提となる場合が多い。Mandrelとして提供なし
Azul ZuluAzul Systems提供のOpenJDKディストリビューション。高性能JVMとして知られ、商用サポートも充実。他の無償ディストリビューションと比較して、知名度が低い場合がある。Zulu Primeとして提供Linux向けにCRaCサポート付きビルドを提供
BellSoft Liberica JDK幅広いプラットフォームをサポート。GraalVM Native Imageサポートや最小コンテナサイズなどの利点があり、Spring Frameworkでの使用が推奨される。(個別の強み・弱みは別途調査が必要)Liberica Native Image Kitとして提供CRaC対応バージョンを提供

2. 最適なOpenJDKを選ぶための意思決定フロー

  1. プロジェクト要件の明確化: 開発フェーズ、アプリケーションの種類、デプロイ環境、セキュリティ要件、運用体制などを明確にします。
  2. 各ディストリビューションの評価ポイント: 上記の基準に基づいて、各ディストリビューションを評価します。
  3. 最終的な選択と導入: 評価結果に基づいて最適なディストリビューションを選択し、導入します。
最適なOpenJDKを選ぶための意思決定フロー

3. プロジェクトに最適なOpenJDKを選ぶ:ユースケース別選定ガイド

3.1. 開発フェーズ別:開発・テスト・本番で変わる選び方

プロジェクトのフェーズによって、OpenJDKに求められる要件は大きく異なります。
開発、テスト、本番それぞれのフェーズで最適な選択をすることで、開発効率、品質、安定稼働の向上が期待できます。


開発環境:

  • 目的: 迅速なイテレーション、最新機能の試用、デバッグのしやすさが重要です。
  • 選択要件:
要件説明
最新機能最新のJava言語機能やAPIを試すために、最新バージョンのOpenJDKを利用することが推奨されます。
手軽さ無償で利用でき、導入が容易なディストリビューションが適しています。
IDE連携開発に利用するIDE(IntelliJ IDEA, Eclipse, VS Codeなど)との連携がスムーズであることも重要です。
既存プロジェクトとの互換性既存のプロジェクトやチーム内で既に利用されているOpenJDKのバージョンやディストリビューションがある場合は、それに合わせることで、環境差異による問題やチーム内の混乱を防ぎます。
  • 推奨ディストリビューション:
    • Eclipse Temurin, Oracle OpenJDK など、コミュニティ主導で活発に開発されるディストリビューションが適しています。
    • これらは無償で利用でき、最新バージョンへの追従も早いため、開発効率を高めます。

テスト環境:

  • 目的: 安定性、再現性、本番環境との互換性確保が最優先です。本番環境で発生しうる問題をテスト段階で早期に発見し、修正することが重要です。
  • 選択要件:
要件説明
本番環境との互換性本番環境で使用する予定のOpenJDKディストリビューションと、できる限り同じバージョン、同じベンダーのものを選択することが極めて重要です。
既存プロジェクトとの互換性既存の環境がある場合は、その環境に合わせることで、テストの信頼性を高め、本番環境での予期せぬ問題を回避できます。これにより、環境差異による予期せぬ問題を防ぎます。
安定性長期サポート(LTS)バージョンを選択し、安定した環境でテストを実施します。
再現性テストの再現性を確保するため、特定のバージョンに固定して利用します。
自動テストとの連携JUnitなどのテストフレームワークや、CI/CDツールとの連携がスムーズであることも考慮します。
パフォーマンス測定本番環境に近い負荷をかけ、パフォーマンス測定を行う場合は、安定した性能を発揮するディストリビューションが望ましいです。
  • 推奨ディストリビューション:
    • 本番環境で利用するディストリビューション(Amazon Corretto, Red Hat OpenJDK, Azul Zuluなど)のLTSバージョンをテスト環境でも利用します。
    • 商用サポートが必要な場合は、テスト環境でも同様のサポート体制を検討しましょう。

本番環境:

  • 目的: パフォーマンス、安定性、セキュリティ、信頼できるサポート体制が最優先です。ビジネス継続性の確保、予期せぬダウンタイムやセキュリティリスクの最小化が求められます。
  • 選択要件:
要件説明
長期サポート(LTS)長期間にわたるセキュリティアップデート、バグ修正、パフォーマンス改善が提供されるLTSバージョン(Java 11, 17, 21など)の利用が不可欠です。非LTSバージョンはサポート期間が短く、本番環境には不向きです。
商用サポート問題発生時に迅速なサポートを受けられるよう、商用サポートが充実したディストリビューションを選択することが強く推奨されます。
セキュリティ最新のセキュリティパッチが迅速に適用されるディストリビューションを選びます。
パフォーマンスアプリケーションの特性(Webアプリ、バッチ処理など)に合わせて、最適なパフォーマンスを発揮するディストリビューションを選びます。Azul Zuluのように高性能なJVMを提供するものや、GraalVM Native Image/CRaC対応で起動速度やメモリ効率を向上させるものも検討対象です。
ライセンス商用利用におけるライセンス形態を確認し、プロジェクトのポリシーに合致するものを選びます。Oracle JDK 17以降はOracle No-Fee Terms and Conditions Licenseの下で無償利用が可能ですが、サポート体制は別途検討が必要です。
TCK準拠Java SEとの完全な互換性を保証するため、TCK (Technology Compatibility Kit) に準拠しているディストリビューションを選択します。
監視・運用運用ツールや監視システムとの連携が容易であることも考慮します。
既存システムとの整合性既存のシステムやインフラストラクチャ、運用体制、サポート契約などとの整合性を考慮し、それに合致するOpenJDKを選択します。
  • 推奨ディストリビューション:
    • Amazon Corretto, Red Hat OpenJDK, Azul Zulu, BellSoft Liberica JDK, Microsoft Build of OpenJDK など、商用サポートが充実し、LTSバージョンを提供するディストリビューションが適しています。
    • 特にクラウド環境では、各クラウドプロバイダー推奨のディストリビューション(例: AWSではAmazon Corretto)を検討すると良いでしょう。
    • コンテナ環境では、OpenJDKの「コンテナ認識」機能を活用し、軽量イメージの利用やJLinkによるカスタムランタイムの作成も有効です。

3.2. アプリケーションの種類別:Webアプリ、バッチ、デスクトップの最適解

アプリケーションの種類によって、OpenJDKに求められる特性は大きく異なります。ここでは、主要なアプリケーションタイプごとに、概要、特性、最適なOpenJDKの選択要件を解説します。


Webアプリケーション/マイクロサービス

  • 概要と特性:
    • Webアプリケーションやマイクロサービスは、ユーザーからのリクエストに応じて動的にコンテンツを生成・提供するシステムです。
    • 多数の同時接続を処理し、高いスループットと低いレイテンシが求められます。コンテナ環境でのデプロイが一般的で、起動速度やメモリ効率が重要です。
    • 安定稼働のためにはLTSバージョンの利用が推奨されます。
  • 選択要件:
要件説明
起動速度とメモリ効率コンテナ環境での高速起動やリソース効率向上に貢献するGraalVM Native ImageによるAOT(Ahead-Of-Time)コンパイルや、CRaC(Coordinated Restore at Checkpoint)に対応したディストリビューションが適しています。軽量なJVMも有効です。
スループットとレイテンシ高いスループットと低いレイテンシを実現するため、ベンダー独自の最適化が施されたディストリビューションや、適切なGC(Garbage Collection)戦略を選択できるものが望ましいです。
安定性とサポート長期的な安定稼働のため、LTS(Long Term Support)バージョンを提供し、信頼できるサポート体制を持つディストリビューションを選びます。
利用環境との親和性AWS、Azureなどのクラウド環境を利用する場合、それぞれのクラウドベンダーが提供するOpenJDKディストリビューション(Amazon Corretto, Microsoft Build of OpenJDK)は親和性が高く、最適化されている場合があります。
コミュニティと実績活発なコミュニティに支えられ、長年の実績があるディストリビューション(Eclipse Temurin)や、大規模な本番環境での利用実績があるディストリビューション(Amazon Corretto)も考慮すると良いでしょう。

バッチ処理/データ分析

  • 概要と特性:
    • バッチ処理やデータ分析アプリケーションは、大量データを一括処理したり、長時間稼働したりする特性があります。
    • ユーザーからの即時応答性は求められない一方、処理完了時間(スループット)や安定性が重視されます。
    • メモリを大量に消費する場合も多く、効率的なメモリ管理とGC性能が重要です。
  • 選択要件:
要件説明
スループットとGC性能大量データを効率的に処理するため、高いスループットと安定したGC性能を持つディストリビューションが適しています。Parallel GC(高いスループット)、G1 GC(スループットと一時停止時間のバランス)、ZGC(低レイテンシと高スループット)など、バッチ処理の特性に合わせたGC戦略を選択できるものが望ましいです。Azul Zuluなどの高性能JVMや、GCチューニングが容易なディストリビューションが適しています。
安定性とLTS長時間稼働が前提となるため、LTSバージョンを提供し、安定した稼働実績のあるディストリビューションを選択します。
メモリ管理大量データ処理のメモリ消費を効率的に管理できるディストリビューションや、適切なGCチューニングが可能なものが重要です。
互換性使用するJavaバージョンが、既存のライブラリやフレームワーク(例: Spring Batch)と互換性があることを確認します。

デスクトップアプリケーション

  • 概要と特性:
    • デスクトップアプリケーションは、特定のOS上で動作し、GUI(Graphical User Interface)を通じてユーザーと対話します。
    • OS連携やGUIライブラリの互換性が重要で、起動時間やメモリ消費もユーザー体験に直結します。
    • ライセンス制約の少ないOpenJDKディストリビューションが一般的に推奨されます。
  • 選択要件:
要件説明
OSサポートとGUIライブラリ互換性ターゲットOS(Windows, macOS, Linuxなど)をサポートし、JavaFXやSwingなどのGUIフレームワークとの互換性が確保されているディストリビューションを選びます。
ライセンスとコスト商用利用を考慮する場合、ライセンスフリーで利用できるOpenJDKディストリビューション(Amazon Correttoなど)が適しています。
起動時間とメモリ効率ユーザー体験向上のため、起動時間が短く、メモリ消費が少ないディストリビューションが望ましいです。
サポート体制企業での利用や長期的な安定性を求める場合、商用サポートが提供されているディストリビューション(Red Hat OpenJDKなど)を検討します。
既存アプリケーションからの移行古いOracle JDKから移行する場合、アプリケーションが内部の非公開APIを使用していると、OpenJDKディストリビューションでは動作しない可能性があります。そのため、互換性を慎重に確認する必要があります。

3.3. デプロイ環境別:オンプレ、クラウド、コンテナでの注意点

デプロイ環境は、OpenJDKの選択に大きく影響します。ここでは、オンプレミス、クラウド、コンテナそれぞれの環境におけるOpenJDKの選び方を解説します。


オンプレミス

  • 概要と特性:
    • オンプレミス環境では、企業が自社でサーバーハードウェアやネットワーク機器を所有・管理し、その上にアプリケーションをデプロイします。
    • 高い自由度とカスタマイズ性がある一方、初期投資、運用コスト、セキュリティ対策、ハードウェア保守などがすべて自社の責任となります。
    • 長期的な安定稼働と既存システムとの整合性が重視されます。
  • 選択要件:
要件説明
長期サポート(LTS)と商用サポート安定した運用と問題発生時の迅速なサポートのため、LTSバージョンを提供し、商用サポートが充実したディストリビューション(Red Hat OpenJDK, Azul Zuluなど)を選択することが推奨されます。
セキュリティとアップデート定期的なセキュリティパッチ提供と迅速な適用が可能なディストリビューションを選びます。セキュリティ脆弱性への対応は自社で行う必要があるため、ベンダーのサポート体制が重要です。
ライセンスOpenJDK自体はGPLv2+CEライセンスで商用利用も可能ですが、一部ベンダーは追加機能やサポートに対して独自のライセンスモデルを持つ場合があります。そのため、利用規約をよく確認します。
互換性既存のJavaアプリケーションやライブラリとの互換性、Java Technology Compatibility Kit (TCK) に合格していることを確認します。
既存のインフラストラクチャとの親和性既存のOSやミドルウェア、運用ツールとの親和性を考慮し、それに合致するOpenJDKを選択します。
パフォーマンスと最適化特定のワークロードに対して最適化されたビルドを提供しているベンダーも考慮すると良いでしょう。

クラウド(AWS, Azure, GCPなど)

  • 概要と特性:
    • クラウド環境では、AWS、Azure、GCPなどのクラウドプロバイダーが提供するインフラストラクチャ上でアプリケーションをデプロイします。
    • 柔軟なリソース調達、従量課金、マネージドサービスによる運用負荷軽減が大きなメリットです。
    • 一方、ベンダーロックインのリスクや、クラウドプロバイダーのサービスに依存する部分も考慮する必要があります。
  • 選択要件:
要件説明
ライセンスとコストほとんどのOpenJDKディストリビューションは無償で利用できますが、商用サポートが必要な場合は有償となることがあります。クラウドプロバイダーが提供するOpenJDKは、そのクラウド環境での利用に最適化され、コスト面でもメリットがある場合があります。
サポートポリシーとLTS長期的な安定稼働のため、LTSバージョンを選択することが重要です。各ディストリビューションのサポート期間と、クラウドプロバイダーのサポートポリシーを確認します。
クラウドプロバイダーとの親和性利用しているクラウドプロバイダーが独自のOpenJDKディストリビューションを提供している場合(例: AWSのAmazon Corretto、AzureのMicrosoft Build of OpenJDK)、それらを選択することで、クラウド環境との統合性やサポートの面でメリットが得られることがあります。
パフォーマンスと特定の機能クラウド環境では、起動速度やメモリ効率が重視されることが多いため、GraalVM Native Imageのような先進的な機能(ネイティブイメージによる高速起動、低メモリ使用量など)をサポートするディストリビューションを検討する価値があります。
既存システムとの互換性既存のアプリケーションや開発環境との互換性も考慮し、安定して動作することが確認されているディストリビューションを選びます。

コンテナ(Docker, Kubernetes)

  • 概要と特性:
    • コンテナ環境では、DockerやKubernetesなどの技術を用いてアプリケーションをコンテナイメージとしてパッケージ化し、デプロイします。
    • 軽量性、可搬性、スケーラビリティ、リソース分離が大きな特徴です。
    • アプリケーションのパフォーマンス、セキュリティ、運用効率に大きく影響するため、コンテナに最適化されたOpenJDKの選択が重要です。
  • 選択要件:
要件説明
LTSバージョンの選択長期的な安定性とサポートを考慮し、LTSバージョン(Java 8, 11, 17, 21など)を選択することを強く推奨します。特にJava 11以降ではコンテナ環境への対応が強化されており、Java 17ではJVMのパフォーマンス向上やコンテナ向け最適化が進んでいます。
ライセンスの考慮コンテナイメージの配布や利用におけるライセンス条件を確認し、プロジェクトの要件に合致するものを選びます。
ベースイメージの選択と最適化イメージサイズ、起動速度、セキュリティを考慮ます。詳細は、下表を参照してください。
パフォーマンスと起動時間の考慮コンテナ環境では起動速度とリソース効率が重要です。詳細は、下表を参照してください。
セキュリティコンテナ環境におけるセキュリティは非常に重要です。詳細は、下表を参照してください。

ベースイメージの選択と最適化

要件説明
明示的なタグの使用Dockerベースイメージのタグはlatestではなく、amazoncorretto:17-al2023のように明示的で決定論的なバージョンを指定します。
マルチステージビルドビルド環境と実行環境を分離するマルチステージビルドを活用し、最終的なコンテナイメージのサイズを大幅に削減します。
軽量なベースOSdebian-slim系やdistrolessのような軽量なベースOSを選択することで、イメージサイズを縮小し、デプロイ時間の短縮とリソース消費の低減を図ります。Alpine Linuxは非常に軽量ですが、musl libcを使用しているため、glibcとの互換性問題やパフォーマンス低下の可能性があり、Javaアプリケーションには推奨されない場合があります。
カスタムJREの作成jlinkツールを使用して、アプリケーションに必要なJavaモジュールのみを含むカスタムJREを作成することで、イメージサイズをさらに削減できます。

パフォーマンスと起動時間の考慮

要件説明
JVMのリソース認識Java 11以降のJVMはコンテナのリソース制限(CPU、メモリ)を適切に認識するため、Java 8以前のように手動でJVMオプションを設定する必要が少なくなります。
GC (Garbage Collection) の最適化コンテナ環境では、G1GCやZGCなど、アプリケーションの特性やリソースに合わせて適切なGCオプションを設定することが重要です。
イメージサイズと起動時間コンテナイメージサイズが大きいと、イメージのプルに時間がかかり、アプリケーションの起動が遅くなる可能性があります。Seekable OCIのような技術は、イメージのオンデマンドロードにより起動時間を短縮するのに役立ちます。
マイクロフレームワークの活用MicronautやQuarkusなどのマイクロフレームワークは、起動時間の短縮やメモリ使用量の削減に貢献します。

セキュリティ

要件説明
rootユーザーでの実行回避Javaアプリケーションをコンテナ内でrootユーザーとして実行することは避け、非特権ユーザーで実行するように設定します。
脆弱性スキャンコンテナイメージの脆弱性スキャンを継続的に実施し、セキュアなイメージを維持します。
必要なものだけをインストール本番環境のコンテナイメージには、アプリケーションの実行に必要最低限のソフトウェアのみをインストールします。

4. セキュリティと運用を極める!OpenJDK選定の重要チェックリスト

4.1. 最新のセキュリティアップデートと脆弱性対応の確認方法

OpenJDKのセキュリティは、アプリケーションの安定稼働と信頼性を確保するために最も重要な要素の一つです。
各ディストリビューションがどのようにセキュリティアップデートを提供し、脆弱性に対応しているかを確認する方法を理解しておく必要があります。


パッチリリース頻度:

OpenJDKのセキュリティアップデートは、通常、年に4回(1月、4月、7月、10月の第3火曜日)リリースされます。
この四半期ごとのリリーススケジュールは、Oracle JDKを含む多くのOpenJDKディストリビューションおよびベンダーで共通しており、これらの定期的なパッチには、セキュリティ修正だけでなく、その他の改善も含まれています。


透明性とCVE対応の迅速性:

各OpenJDKディストリビューションは、セキュリティアドバイザリやリリースノートを通じて、CVE(Common Vulnerabilities and Exposures)情報や修正内容を公開しています。CVE対応の迅速性はベンダーによって異なりますが、信頼できるディストリビューションは迅速なパッチ提供を心がけています。

ディストリビューション透明性とCVE対応
Eclipse Temurinセキュリティ監査が実施され、特定されたセキュリティ問題は解決済みです。Adoptiumの公式ウェブサイト(https://adoptium.net/)が主要な情報源となり、リリースノートで修正された脆弱性が確認できます。コンテナダウンロードの整合性と信頼性を高めるためにGPG検証も導入されています。
Amazon CorrettoAmazonによって四半期ごとにセキュリティおよび重要なアップデートが提供されます。これらのアップデートには、パフォーマンスの向上とセキュリティ修正が含まれており、Amazon Correttoのホームページ(https://aws.amazon.com/jp/corretto/)やリリースノートで詳細が確認できます。長期サポート(LTS)バージョンは、指定されたサポート終了日まで無償でセキュリティアップデートが提供されます。
Red Hat OpenJDKRed Hatのセキュリティアドバイザリ(https://access.redhat.com/security/security-updates/security-advisories)を通じて、CVE情報とそれに対する修正が公開されます。Red Hat OpenJDKの更新パッケージには、これらの脆弱性に対する修正が含まれています。
Azul Zulu四半期ごとにCVEに対応したセキュリティパッチを定期的に提供しています。Azulの公式ウェブサイト(https://docs.azul.com/core/zulu/cve-list)でセキュリティアドバイザリが定期的に発行され、影響を受けるバージョンと適切なパッチの適用が推奨されています。Azulは、本番環境への迅速な展開のためにセキュリティのみのJDKアップデートも提供しています。

確認方法:

以下の情報源を定期的にチェックし、利用しているOpenJDKディストリビューションの最新のセキュリティ情報を把握しましょう。

  • 公式ウェブサイト:
  • CVEデータベース:
    • NVD(National Vulnerability Database: https://nvd.nist.gov/)などのCVEデータベースで、関連する脆弱性情報を検索します。
    • NVDでは、CVE ID、キーワード、CPE(Common Platform Enumeration)などを用いて検索でき、CVSS(Common Vulnerability Scoring System)スコアや影響を受けるソフトウェアバージョンなどの詳細情報を確認できます。
    • APIを利用してプログラムから脆弱性情報を取得し、自動で監視することも可能です。
    • JVN(Japan Vulnerability Notes)やGitHub Advisory Databaseなども補足的な情報源として活用できます。脆弱性スキャンツール(例: vuls)やCI/CDツールとの連携により、脆弱性情報の自動収集・監視をシステムに組み込むことも検討しましょう。
  • GitHubリポジトリ/Issueトラッカー:
    • オープンソースプロジェクトの場合、GitHubリポジトリのIssueトラッカーやセキュリティ関連のプルリクエストも情報源となることがあります。
  • LTSと非LTSのサポート期間:
    • LTSバージョンは長期間のサポートが提供されますが、非LTSバージョンはサポート期間が短いため、EOL(End-of-Life)後の対応計画を立てておく必要があります。

4.2. 長期サポート(LTS)とライセンス:商用利用で失敗しないために

Javaアプリケーションを安定して運用するためには、長期サポート(LTS)バージョンと、利用するOpenJDKディストリビューションのライセンスを深く理解することが不可欠です。
誤った選択は、セキュリティリスク、運用コストの増大、法的な問題に繋がりかねません。


LTS(Long Term Support)の重要性:

  • LTSバージョンは、長期的な安定稼働を保証するために、セキュリティアップデート、バグ修正、パフォーマンス改善が長期間にわたって提供されます。
  • 非LTSバージョンは、次のバージョンがリリースされるまでの約6ヶ月間しかコミュニティサポートが提供されないため、本番環境での利用には不向きです。
  • OpenJDK自体は6ヶ月ごとに新しいバージョンがリリースされますが、LTSバージョンは通常3年ごとにリリースされ、より長い期間サポートされます。

各ディストリビューションのLTS期間とサポートポリシー:

ディストリビューションLTS期間とサポートポリシー
Oracle JDKJava SE 8, 11, 17, 21, 25をLTSリリースとして提供しています。Oracleのサポートは、Premier Support(提供開始から5年間)、Extended Support(Premier Support終了後3年間)、Sustaining Support(無期限)の3段階で提供されます。詳細はOracle Java SE Support Roadmapをご確認ください。例えば、Java SE 8のExtended Supportは2030年12月まで、Java SE 17は2027年10月まで、Java SE 25は2033年9月までサポートされる予定です。Oracleは今後、2年ごとにLTSリリースを行う予定です。
Red Hat OpenJDKRed Hatは、OpenJDKのメジャーバージョンを、提供開始日から最低6年間サポートします。詳細はRed Hat OpenJDK Life Cycle and Support Policyをご確認ください。基盤となるRHELプラットフォームのサポート終了日がOpenJDKバージョンの終了日に先行する場合、RHELのサポート終了日がOpenJDKのサポート終了日となります。Red HatのOpenJDK 8は2026年11月までサポートされます。
Amazon CorrettoOpenJDK 8相当のCorretto 8は2026年5月まで、OpenJDK 11相当のCorretto 11は2027年9月までのサポートが提供されます。詳細はAmazon Corretto FAQsをご確認ください。AmazonはCorrettoを自社の大規模な本番環境で利用しており、長期的なサポートを無償で提供しています。
Microsoft Build of OpenJDKLTSリリースに対して四半期ごとの更新プログラムを無料で提供しています。詳細はMicrosoft Build of OpenJDK support policyをご確認ください。Microsoft AzureなどのMicrosoftプラットフォームでの利用に最適化されています。
Azul Zuluコミュニティ版(Azul Zulu Builds of OpenJDK)はGPLv2+CPEライセンスで無償提供され、四半期ごとの無料アップデートが含まれます。詳細はAzul Zulu licensing informationをご確認ください。有償の商用版(Azul Platform Core)では、24時間365日の専用サポート、タイムリーなアップデート、安定版ビルド(セキュリティのみ)、サイクル外の重要な修正、SLA、IP特許・ライセンス非汚染補償などが提供されます。
BellSoft Liberica JDK基本的にGPLv2+CPEライセンスで提供されるフリーでオープンソースのソフトウェアです。詳細はBellSoft Liberica JDK licensing informationをご確認ください。別途契約がない限り、このライセンスの下でのサポートやメンテナンスは提供されません。商用サポートが必要な場合は、BellSoftとの有償契約が必要です。

ライセンス:商用利用で失敗しないために:

  • OpenJDKの基本ライセンス:
    • OpenJDK自体は「GNU General Public License, version 2 with the Classpath Exception」(GPLv2+CPE)でライセンスされており、コードの自由な使用、変更、配布が可能です。
    • このライセンスは、OpenJDKを使用して開発されたアプリケーションがGPLv2の対象とならないようにする「クラスパス例外」を含んでいます。
  • Oracle JDKのライセンス:
    • 2019年以降、Oracle JDKのライセンスは変更されました。Java 9以降のOracle OpenJDKリリースはGPLv2+CPEライセンスで提供されています。
    • Java 21以降のOracle JDKは、すべてのユーザーが無料で利用できるOracle No-Fee Terms and Conditions License (NFTC) の下で提供されています。
    • しかし、Java 8, 11, 17などのLTSバージョンは、個人的な使用、開発、テスト、プロトタイプ作成、デモンストレーションなどの限定的な用途であれば、Oracle Technology Network License Agreement for Java SE (OTNライセンス) の下で無償で利用できますが、商用利用、特に本番環境での使用には有料のサブスクリプションが必要となる場合があります。
  • 各ディストリビューションのライセンス:
    • Eclipse Temurin(https://adoptium.net/temurin/releases/)、Amazon Corretto、Microsoft Build of OpenJDK、BellSoft Liberica JDKのコミュニティ版はGPLv2+CPEライセンスで無償利用が可能です。
    • Red Hat OpenJDKやAzul Zuluの商用版は、有償のサブスクリプションやライセンス契約が必要です。
  • 商用利用における注意点:
    • 多くの企業では、Oracle JDKのライセンス変更に伴い、無償で利用でき、かつ長期サポートが提供されるOpenJDKディストリビューション(Eclipse Temurin, Amazon Correttoなど)への移行を検討しています。
    • プロジェクトのライフサイクル、必要なサポートレベル、予算を総合的に考慮し、適切なライセンスとサポートポリシーを持つディストリビューションを選択することが、商用利用で失敗しないための鍵となります。

4.3. パフォーマンスとベンチマーク:OpenJDK選定における考慮点

OpenJDKディストリビューションの選択において、アプリケーションのパフォーマンスは重要な決定要因の一つです。
一般的なパフォーマンス傾向を把握しつつ、実際にあなたのアプリケーションが最適な性能を発揮するかどうかは、ベンチマークを通じて確認する必要があります。
ここでは、Javaアプリケーションのパフォーマンスベンチマークの方法、勘所、そして主要なツールを紹介します。


ベンチマークの方法論

ベンチマークは、目的や測定したい粒度によって適切なアプローチを選択することが重要です。

方法1:マイクロベンチマーク (Microbenchmark):
  • 特定のメソッドやコードブロックの性能を詳細に測定する場合に用いられます。Javaでは、JMH (Java Microbenchmark Harness) が公式の標準ツールとして広く推奨されています。
  • JMHの主な特徴と利点:
特徴利点
正確な測定JavaのJITコンパイラによる最適化(ウォームアップ)やガベージコレクション(GC)の影響を考慮し、正確な測定結果を得るための機能が組み込まれています。
ウォームアップ期間実際の測定前にコードを複数回実行し、JITコンパイラによる最適化を十分に行わせることで、安定した性能を測定します。
デッドコード排除への対策コンパイラが最適化によって測定対象のコードを削除してしまう「デッドコード排除」を防ぐための仕組みが提供されています。
測定モードスループット (Operations/sec) や平均実行時間 (ms/op) など、様々な測定モードを選択できます。
  • 基本的な使い方: MavenやGradleなどのビルドツールでJMHの依存関係を追加し、@Benchmarkアノテーションを付与したメソッドを持つクラスを作成します。@Warmup, @Measurement, @Fork などのアノテーションで設定を行い、JMHの実行用JARファイルを作成してコマンドラインから実行します。
方法2:プロファイリング (Profiling):
  • アプリケーション全体のCPU使用率、メモリ使用量、スレッドの挙動、GCの状況などを詳細に分析し、パフォーマンスのボトルネックを特定するために使用されます。
  • 主要なプロファイリングツール:
要件説明
VisualVMオープンソースで、CPU、メモリ、GC、スレッドの監視など基本的なプロファイリング機能を提供します。リアルタイムでの監視やスナップショットの保存が可能です。
Java Flight Recorder (JFR) & JDK Mission Control (JMC)JDKに標準で含まれるツールで、低オーバーヘッドで詳細なパフォーマンスデータを収集・分析できます。本番環境での利用にも適しています。
Async Profiler非常に低オーバーヘッドで、CPU、メモリ、ロックなどのプロファイリングが可能なオープンソースツールです。
JProfiler / YourKit高機能な商用プロファイリングツールで、豊富な機能と使いやすいUIが特徴です。
  • 一般的な手順: 実行中のJavaプロセスにプロファイラをアタッチするか、プロファイラを有効にしてアプリケーションを起動し、パフォーマンスデータを収集・分析してボトルネックを特定します。

ベンチマーク実施の際の勘所と注意点

勘所注意点
実運用に近い環境でのテスト信頼性の高い結果を得るためには、本番環境に近いハードウェア、OS、JVM設定、データ量、負荷状況でベンチマークを実施することが重要です。
外部要因の排除ベンチマークの実行中は、他のアプリケーションやバックグラウンドプロセスなど、測定結果に影響を与える可能性のある外部要因を可能な限り排除します。
測定指標の明確化何を測定したいのか(スループット、レイテンシ、メモリ使用量、起動時間など)を明確にし、それに応じた適切なツールと方法を選択します。
マクロベンチマークとマイクロベンチマークの使い分け特定のアルゴリズムやデータ構造の比較にはマイクロベンチマークが適していますが、アプリケーション全体の性能評価には、実際のユースケースを模倣したマクロベンチマークがより信頼性の高い結果をもたらします。
ウォームアップ期間の考慮JVMのJITコンパイラによる最適化が完了するまでには時間がかかります。ベンチマークの測定は、十分なウォームアップ期間を設けた後に行う必要があります。
GCの影響ガベージコレクションの発生頻度や停止時間もパフォーマンスに影響を与えます。GCログの分析やプロファイリングツールを用いて、GCの挙動を把握しましょう。

まとめ:OpenJDK選定のポイント

OpenJDKの選択は、プロジェクトの成功に直結する重要な意思決定です。本記事で紹介したユースケース別選定ガイドやセキュリティ・運用を考慮した選択基準を参考に、皆さんのプロジェクトに最適なOpenJDKディストリビューションを見つけてください。今後のOpenJDKエコシステムの展望にも注目し、常に最新の情報をキャッチアップしていきましょう。

JDKのインストールについては、以下の記事で詳細に解説していますので、是非ご覧ください。


よくある質問(FAQ)

Q1: Oracle JDKとOpenJDKの違いは何ですか?

A1: Oracle JDKとOpenJDKは、どちらもJava開発キット(JDK)の実装ですが、ライセンス、サポート、リリースサイクルにおいて重要な違いがあります。

  • ライセンス: OpenJDKはGPLv2(Classpath Exception付き)の下で完全にオープンソースであり、個人利用、開発、商用利用を問わず無料で利用できます。一方、Oracle JDKはJava 17以降の新しいバージョンは特定の条件下で無料利用が可能な「No-Fee Terms and Conditions (NFTC)」ライセンスで提供されていますが、商用利用やプロダクション環境での利用には通常、有料の商用ライセンスが必要です。
  • サポートとアップデート: OpenJDKはコミュニティによって無料のアップデートとセキュリティパッチが提供されますが、エンタープライズレベルのサポートが必要な場合は、Red HatやAmazon Correttoなどのサードパーティベンダーから購入する必要があります。Oracle JDKは、有料の顧客に対して長期サポート(LTS)と定期的なアップデートを提供します。
  • 機能とパフォーマンス: Java 11以降、Oracle JDKとOpenJDKは同じコードベースを共有しているため、機能やパフォーマンスは実質的に同じです。

Q2: LTS(Long Term Support)バージョンはどれを選べばいいですか?

A2: LTSバージョンは、長期にわたる安定性とサポートが提供されるため、プロダクション環境での利用に推奨されます。OracleはJava SE 8, 11, 17, 21, 25をLTSリリースとしています。これらのLTSバージョンは、セキュリティアップデートやバグ修正が長期間提供されますが、OpenJDKコミュニティからの無料サポート期間が終了した後もサポートを継続するには、サードパーティベンダーからのサポート契約が必要になる場合があります。プロジェクトのライフサイクルと必要なサポートレベルを考慮して選択しましょう。


免責事項

本記事は、OpenJDKディストリビューションの選定に関する一般的な情報提供を目的としています。記載されている情報(LTS期間、サポートポリシー、ライセンス、セキュリティ情報など)は、公開時点での情報に基づいており、将来的に変更される可能性があります。

OpenJDKディストリビューションの選択および利用にあたっては、必ず各ベンダーの公式ドキュメント、ライセンス契約、サポートポリシーを直接ご確認いただき、ご自身の責任においてご判断ください。本記事の情報に基づいて生じたいかなる損害についても、筆者およびTechBizPlusは一切の責任を負いません。特に商用利用においては、法務部門や専門家にご相談いただくことを強く推奨します。


参考文献

  1. Azul Systems: https://www.azul.com/
  2. BellSoft: https://bell-sw.com/
  3. Eclipse Adoptium: https://adoptium.net/
  4. Amazon Corretto: https://aws.amazon.com/jp/corretto/
  5. Red Hat OpenJDK: https://developers.redhat.com/products/openjdk/overview
  6. GraalVM: https://www.graalvm.org/
  7. CRaC Project: https://openjdk.org/projects/crac/
  8. Docker Official Images: https://hub.docker.com/_/openjdk
  9. Kubernetes Official Documentation: https://kubernetes.io/docs/
  10. Apache Maven: https://maven.apache.org/
  11. Gradle: https://gradle.org/
  12. Baeldung: https://www.baeldung.com/
  13. InfoQ: https://www.infoq.com/
  14. New Relic: https://newrelic.com/

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